高校の友人がたまたま X でおすすめしてて、近しい人がおすすめしている本は糸目なく買うことにしているので、買ってみた。(友人はたぶん図書館で借りてるだけ)
さらさら読めるし、変にグロテスクな表現はしていないのですが、
それでも、じわじわ心にくる。
本は寝る前に読むことが多いのですが、あんまりうまく寝れなくなって
昼間読むことが多くなりました。
どんどん日常が変わっていって、普通のドイツ人として、過ごしていたのに、
あっという間に、収容所での生活になったところが書かれている。
特に印象に残ったのは、主人公は 10 代の数年間をアウシュビッツ含めた収容所で過ごしたのですが、
その中で、厩の係になって、そのときだけは、動物を世話することで、
少し救われたこと。
アウシュビッツを抜けた後、自分に役割がなくなって、
自由ができた後、自分には誰も役割や、求めてくれる人がいなくなった後のつらさでした。
人は強制され、抑制されて、ひどい生活が続き、それに慣れると
その後、自由にされても、戸惑うことが、衝撃でした。
私が好きな chika さんという北欧に移住した人が
本に書いていたカマスの話も似ていて、
ずっと、ガラスの壁があって、その向こうに、小魚がいる状態だと、
最初の数回は、カマスはガラスにぶち当たっても、小魚を食べようとするけど、
しばらくすると、そこにガラスがあることを理解し、
小魚を食べようとしなくなる。
その状態で、ガラスを外すと、もうそこに壁はないのに、
カマスは小魚を食べようとしないらしい。
自分で自分を抑制してないか、
自分で出来ないと勝手に思い込んでないか考えさせられる。
アウシュビッツを開放されて、ほぼ何も食べてなかった人々が
アメリカ兵から高カロリーなものを急に与えられて、
それを胃腸が受け付けず、解放された後に死んだ人がいたのも衝撃でした。
何千人、何万人が強制的に閉じ込められ、
本当に数人しか生き残れず、それは、本当に運だった…と思うと
この世に神はいないな…と思った。
学び、考え、一筋縄でいかないことを学ぶための本でした。
夏休みの宿題的な図書としては完璧。