● 池波正太郎:男の作法
池波正太郎の小説は多々読んでいたのですが、
エッセーのような本書は初めて読みました。
エッセーというより、「押しつけがましくない個人の考え方」という感じ。
(それがエッセーやねん!って言われたら、そうなんだけど)
そもそも各章のタイトルが秀逸。
てんぷらは腹をすかして、親の仇のように揚げたてを食え!的なやつとかwww
考え方に筋が通っていて、それでいて
今の時代に合わないけど、依頼があったのでしたためるよ、決して他人に押し付けないからね、という姿勢も非常に好感が持てる。
女性に関しての考え方や、身のふるまいは今も同じことはできないけど、
かっこいいなあとおもえてしまう。
小学校しか出ていなくて、原稿を書いて、物書きになったのは本当に尊敬する。
例えば、占いに関する考え方も、すべて占いどおりには運命が動かないけど
気を付けるきっかけになればいいじゃない!という考え方も好き。
たしかに、「今年は厄年だから、イラっと来たけど、これで縁を切ってしまうなんてあかんな、気をつけよう。自分から怒らず会話してみよう」とおもえたら、占いも本望だと思う。
若い人への言葉に
「プロセスを大切にしてほしい」と言っている。
役所で税金を集める係をしていたことがあるんだって(びっくり)。
イヤな仕事や下の仕事をやるべし。。。と。
そして、毎日1000円ずつ払えるように通ったり、
自分のポケットから滞納者の香典を払ったり、、、
でも結果、そういう人が納税してくれるようになると。。。
努力だけだと報われなかったときにがっくりくるから
楽しんだものが勝ち。
何度も読み返したいな。
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