★ 最強のふたり

パラグライダーの事故で首から下が動かなくなったお金持ちと

失業保険が欲しくて、介助の仕事をする黒人の青年の話。

 

実話をもとにした話らしく、アメリ以来のフランス映画かもしれない。

 

印象に残っているのは、パラグライダーの事故で全身麻痺になったのに

またパラグライダーにチャレンジする主人公。

障碍者として哀れまず、人として対応する黒人の青年。

 

主人公が青年に話があると言ったとき

うろおぼえだけど「あんたは不幸に慣れているかもしれない。奥さんが死んで、

自分の全身動かなくなって。でも俺は不幸に慣れてないんだ」と

言ったシーン。

 

私から見れば、黒人の青年も十分不幸な境遇だ。

血のつながらない親、反抗的な弟、失業、同じような境遇の仲間、

狭いマンション。

 

それを不幸と思っているかもしれないけど、

そうは口に出さないところと、不躾かもしれないけど、

障碍者に対して、お前は不幸に慣れてるって正直に伝えてしまうところ。

私にはできないなあ。。。

 

でも、憎めないのは、正直に心に従って話し、

悪気がないことがわかるから。

 

あとクラシックをずっと聞かされて、つまらないときに、

知ってる CM の曲があると嬉しそうになる顔。

その顔はもっと知識を授けたくなるよなあ。。。

 

最終的に別のところに就職するのだけど、

少し得た知識と、人との接し方で黒人青年の顔が柔らかくなっているのが

まぶたの奥に残ります。

 

人間は、思った心でぶつかってこそ、と思える映画。

長くないし、登場人物も多くないけど、

俳優さんたちの表情が本当に自然で心に温かいお湯が流れてくるような映画。

 

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